木星型惑星の移動による重力の釣り合いの変化によって、多数の小天体が内部太陽系に侵入し、それ以前の元々小惑星帯にあった物質が枯渇して現在の状態になった[40]。これが引き金となって、約40億年前の後期重爆撃期が起こった[1][52]。後期重爆撃期は数億年も続き、月や水星のような内部太陽系の地質学的に死んだ天体ではこの時の名残のクレーターを現在でも見ることができる[1][53]。知られている地球上で最も古い生命の痕跡は約38億年前のもので、後期重爆撃期が終わった直後の頃に生命が誕生したと考えられる。
このような衝突は、現在でこそ希だが太陽系の進化の過程では普通のことだったと考えられている。それが起き続けていることは、1994年のシューメーカー・レヴィ第9彗星の木星への衝突や、アリゾナ州にあるバリンジャー・クレーターなどから明らかである。このような衝突による天体成長のプロセスはまだ完了しておらず、いまだに地球上の生命の脅威の1つになっている[55][56]。
外部太陽系の進化は、近傍の超新星爆発や、星間雲を通過することなどの影響を受けていると考えられている。外部太陽系の天体の表面は、太陽風、微小隕石、中性の星間物質等によって宇宙風化(英語)作用を受ける。
後期重爆撃期以後の小惑星帯の進化は主に衝突によるものである[58]。十分に質量の大きな天体は激しい衝突によって噴出した物質の大部分を重力によって繋ぎ止め続けることができるが、小惑星帯ではそのような例は少ない。結果として多くの大きな天体は破壊され、あまり激しくない衝突を生き残った物からもしばしば新しい小さな天体ができる[58]。衝突によって生まれた破片は小惑星族を形成する。また小惑星の周囲を回っている衛星は、母天体の重力から逃げ切れなかった物質が集まったものと考えられている。
衛星 [編集]
衛星は、惑星や他の多くの太陽系の天体ができた頃にできたと考えられている。月等の衛星は、次の3つの機構のうちのどれかに由来する。
周惑星円盤から同時に形成される(木星型惑星のみ)。
(十分に大きく、浅い角度で起きた)衝突の破片から形成される。
近傍を通過する天体を捕獲する。
木星や土星は、イオ、エウロパ、ガニメデ、タイタン等の大きな衛星をいくつか持つが、これらは太陽の周りの円盤から惑星が形成されたのと同じように、それぞれの巨大惑星の周りの円盤から形成されたと考えられている[60]。この起源の衛星はサイズが大きいことと惑星との距離が近いことが特徴である。これらの属性は捕獲によっても、主星が気体を集めている間に衝突の破片から形成されたのであっても得られない。木星型惑星の、遠い軌道を回る衛星は比較的小さく、軌道傾斜角が様々な楕円軌道を持つ。これらは捕獲された衛星の特徴である[61][62]。このような衛星の多くは、惑星の自転と逆方向に公転している。このような不規則衛星のうち、最大のものは海王星の衛星のトリトンで、捕獲されたエッジワース・カイパーベルト天体だと考えられている[56]。
岩石質の天体の衛星は、衝突か捕獲によってできたものである。火星の二つの小さな衛星、ダイモスとフォボスは、捕獲された小惑星だと考えられている[63]。地球の月は、斜め方向の巨大衝突によってできたものと考えられている[64][65]。それが起きたのはおそらくジャイアント・インパクト期の終わりに近い頃で、衝突した天体は火星程度の質量だったと考えられる。地球への衝突によって、この天体のマントル部分が軌道上に叩き出され、それが集まって月が形成された[64]。この衝突は、地球を形成した一連の衝突の最後のものだったと考えられている。さらに、この火星程度の大きさの天体は太陽と地球のラグランジュ点の一つ(L4かL5)で形成され、その位置から移動してきたという説もある[66]。冥王星の衛星カロンも巨大衝突によって形成されたと考えられている。太陽系の惑星および準惑星で、衛星が主星の1%以上の質量を持つのは、地球 - 月系と冥王星 - カロン系の2つだけである[67]。
将来 [編集]
天文学者は、今日見られる太陽系の姿は、太陽が全ての水素をヘリウムに変換し終わる頃までは劇的に変化することはないと推測している。太陽がヘルツシュプルング・ラッセル図の主系列星を離れて、赤色巨星段階への進化を始めると、太陽系も再び進化を始めると考えられている。
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